人間の顔の皮膚には、さまざまな菌が存在していて、これらを「常在菌」といいます。
皮膚の常在菌の代表が、アクネ菌や表皮ブドウ球菌などです。
アクネ菌は皮膚のpH値を調整する働きがありますが、その他の菌がなぜ存在するのかは、実はよくわかってはいません。
常在菌は、適度に存在する分には問題はありませんが、増えすぎるとニキビをはじめとした炎症を引き起こす原因になります。
ニキビの原因となる常在菌は、アクネ菌や表皮ブドウ球菌のほかに、マセラチア菌というカビの一種や、顔ダニ、ニキビダニがあり、いずれも皮脂を栄養源としています。
皮脂が過剰に分泌されると、ニキビの原因となる常在菌は、急激に繁殖します。
炎症が強いニキビの場合、ニキビ用の化粧品によるスキンケアだけでは、決定的なニキビ改善効果は期待できないといわれています。
スキンケアと治療とは別物で、「お手入れ」のレベルのスキンケアでは、ニキビ改善には限界があるようです。
ニキビができやすい人というのは、皮脂の分泌が激しい人、いわゆるオイリータイプの肌の持ち主です。
皮脂量が多すぎて皮膚の毛穴から排出しきれず、ニキビなどの炎症を起こしてしまうわけです。
皮脂の分泌量のピークは、意外にも25歳前後といわれています。
しかし、思春期でニキビに悩む人が多いのは、思春期の場合、皮脂がどんどん増えているのに、皮膚の毛穴の発達が追いつかないため、皮脂が出口を失い、皮膚の毛穴が詰まりやすくなるためです。